課題解決事例

鉄系焼結クラッチ部品のバリ取り・スケール除去|自動車外装装置向け遠心バレル研磨事例

自動車外装装置用クラッチ(鉄系焼結)に対して、遠心バレル研磨機(CFB-60)を用いた成形・加工バリの除去および熱処理スケール除去を実施した事例です。φ22mm・t=4.3mmの小型円板状部品を3,000個/バッチで安定処理し、量産品質を確保しました。

バレル研磨加工ドットコム

お客様の業種

自動車部品製造業

抱えていた課題

成形・加工バリの安定除去

焼結プロセスで成形された後、加工工程で発生したバリが部品各所に残存していました。鉄系焼結材は多孔質な構造を持つため、バリの形状や発生箇所が一定しにくく、安定したバリ除去が求められていました。

熱処理後のスケール除去

熱処理工程を経た部品の表面には酸化スケールが付着しており、次工程への影響を防ぐために確実な除去が必要でした。スケールの付着状態にばらつきがあることから、均一に処理できる加工方法が求められていました。

小型部品の大量安定処理

φ22mm・t=4.3mmと小型かつ薄板形状の部品を3,000個/バッチで処理する必要があり、加工中の部品同士の過剰な接触や変形を防ぎながら、品質を均一に保つことが課題でした。

早川研磨工業の解決アプローチ

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ステップ1:素材・形状特性の分析と工程設計

早川研磨工業では、まず鉄系焼結材の多孔質構造と部品形状(φ22mm・t=4.3mm)を詳細に分析しました。焼結部品は多孔質であるため、メディアや薬剤の選定が仕上がり品質に直結します。バリ除去とスケール除去を同時に実現できる工程を設計し、処理後の寸法への影響を最小限に抑える条件を検討しました。

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ステップ2:遠心バレル研磨機CFB-60による加工

主要設備である遠心バレル研磨機CFB-60を使用し、高い遠心力を活用した効率的なバリ除去・スケール除去を実施しました。遠心バレル方式は通常の回転バレルと比較して高い加工力を持つため、スケールのような付着物の除去に適しています。小型薄板形状の部品に対しても、適切なメディア充填量と処理条件を設定することで、3,000個/バッチでの均一な仕上がりを実現しました。

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ステップ3:品質確認と検査

加工後はミツトヨ製FORMTRACERAvantによる表面状態の確認と、キーエンス製デジタルマイクロスコープVHK-8000による目視検査を実施しました。ISO9001に基づいた品質管理体制のもと、QC工程表・作業標準書を整備し、ロット単位でのトレーサビリティを確保しています。

導入後の成果

  • 成形・加工バリの除去 鉄系焼結部品に発生した成形バリ・加工バリを安定的に除去。次工程に影響を与えるバリの残存をなくすことができました。
  • 熱処理スケールの除去 熱処理後に付着した酸化スケールを均一に除去し、表面品質を安定させることができました。
  • 量産ロットでの安定処理の実現 φ22mm・t=4.3mmの小型薄板部品を3,000個/バッチで安定処理。部品同士の過剰な干渉による変形や傷の発生を抑えながら、均一な仕上がりを量産体制で実現しました。

技術的なポイント

焼結部品専用の加工ノウハウ

早川研磨工業は焼結金属部品の加工を長年にわたってメインに手がけており、多孔質構造に適したメディア選定・加工条件の設定に豊富な経験を持ちます。焼結部品特有のバリ形状やスケールの付着状態に応じた柔軟な条件調整が可能です。

遠心バレル方式の高い除去能力

遠心バレル研磨機CFB-60は、通常の回転バレルと比較して数倍の遠心力を発生させるため、スケールのような頑固な付着物や複雑なバリの除去に高い効果を発揮します。小型部品への適用においても、条件の最適化により均一加工を実現します。

大ロット量産への対応力

3,000個/バッチという量産規模に対応できるよう、オリジナル生産管理システムによる工程・ロット管理を実施しています。QC工程表と作業標準書に基づいた安定した加工品質を、継続的に供給できる体制を整えています。

ISO9001・ISO14001に基づく品質・環境管理

ISO9001取得による品質マネジメント体制のもと、1ミクロン単位での検査と元素分析装置(キーエンス EA-300)を活用した素材確認が可能です。また、ISO14001取得により環境に配慮した研磨プロセスで加工を行っています。

加工情報サマリー

素材 鉄系焼結
製品サイズ φ22mm t=4.3mm
使用設備 60ℓ遠心バレル機

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